東伯郡「転法輪寺」
このページでは東伯郡「転法輪寺」の情報をお伝えしていきます。
鳥取県琴浦町の転法輪寺を訪れた。大イチョウがそびえる。むかし話が残る。和尚さんは大事に飼っていた猫のおふじが化け猫なのを知り勘当した。10年以上後、なぜか県内方々から法事に呼ばれ寺は栄える事に。おふじが荒天を起こして法事の邪魔をし、大好きな和尚さんが指名される様仕組んだのだった。 pic.twitter.com/uhZ7mqobrH
— 杜すいとん (@wolfmuzzle1) 2017年11月24日
東伯郡「転法輪寺」の所在地・時間
住所 | 鳥取県東伯郡琴浦町別宮472 |
アクセス | ●バス
JR山陰本線「浦安駅」下車→智頭急行バス30分 |
電話番号 | 0858-57-2053 |
開門時間(参拝可能時間) | 日中 |
公式サイト | なし |
東伯郡「転法輪寺」で頒布されている猫お守り
牛王宝印(既に頒布取りやめとのこと)
鳥取県・琴浦町の転法輪寺さんから牛王宝印(×3枚)届いたー!なお、現在では既に頒布を取り止めていらっしゃるとの事でしたが、運良くお手元にあったものをお送りして下さいました。どうも有難うございますッ!! pic.twitter.com/AYXljpnWzb
— 一魁斎 正敏@浮世絵スキー&狼の護符マニア (@ikkaisai) 2014年4月16日
東伯郡「転法輪寺」の概要
鳥取県にある転法輪寺は長い歴史を持つ寺院で、創建されたのは平安時代の834〜848年頃。現在の本堂は1746年(江戸中期)に作られたもので、1822年(江戸後期)、1929年(昭和4年)、1954年(昭和29年)に改修工事が行われています。
平安時代中期の僧、空也上人がこの地に立ち寄り翌年にこの地で亡くなったため、空也上人を祀るためのお堂であったと伝えられます。その後転法輪寺の本堂となったとか。
このお寺には猫にまつわる昔話が残っていて、それにちなんでお寺の門には猫の彫刻が施されています。
で、その昔話は以下のもの。
昔、転法輪寺では「おふじ」という猫が飼われていて、和尚にとても可愛がられていた。
ある夜、和尚が寺に戻って着替えをしようとしたら、なぜか畳んでいた着物の裾が濡れていた。数日後同じようなことがあったため、不思議に思っていた和尚だったが、ある夜おふじを呼ぶ謎の声が聞こえた。
その声の方をこっそり覗いてみると、なんとおふじは別の猫に誘われ、踊りに出かける約束をしているではないか。
これはただごとではないと踏んだ和尚は、法事を終えても寺へすぐ帰らずおふじが約束した時刻、になにが起こるのか固唾をのんで見守ることにした。
すると、ぞろぞろとあちらこちらの谷から多くの猫が集まってきた。なにが始まるのかと思えば、猫たちが輪になって踊り始めたのだ。
よく見ると、なんとおふじも和尚の着物を着て踊っている。その姿を見て和尚はおふじが化け猫だったことに気がついた。
翌朝、日課である餌やりをしながら「化け猫であることを知ってしまった、もうお前をここへは置いておけない」と寺を出ていくよう伝えた。それ以降おふじは和尚の前に姿を現すことはなかった。
時は流れその10年後、遠くの裕福な家で葬式があり、迎えがきた。突然のことで和尚には解せなかったので「なぜこんなに遠くからを呼ぶことにしたのか?」と訪ねた。するとその家の者は「葬式を出そうとしたが来る日も雨が続いて困っていた。そこへ占い師がきて転法輪寺の和尚を呼んで拝んでもらえばよいと教えられた」と言う。
気の毒になった和尚が迎えのカゴに乗り込むと、たちどころに嵐が止んだ。これはどういうことかと訝しんでいると昔飼っていたおふじが和尚にだけ見えるように現れ「昔お世話になった恩返しをしたかったのです」と告げた。
その後、読経が終わると外は晴れ上がり、無事葬式が終わったのだ。この話を聞きつけた人々が転法輪寺を尋ねるようになり栄えたのだった。
いい話ですが、これはどこかで聞き覚えのある話…。
長野県小川村にある「法蔵寺」、京都にある「称念寺」、高知の「箕越猫祠社」など、いわゆる猫の恩返し系の伝承ですね。
他にも似たような伝承が残っているお寺はあるのかもしれません。
転法輪寺
— 「伝承大鑑」案内板 (@japanmystery) 2018年11月11日
山門にある猫の彫刻は「おふじ猫」と呼ばれる。この寺の飼い猫だったが、毎夜のように踊りに行っていたことがばれて寺を追い出された。その後、因幡八頭の大家から葬儀の依頼が舞い込む。それはおふじ猫の仕業で、かつての恩に報いるためであったという。 pic.twitter.com/2iKVRAUBLt
御本尊
阿弥陀如来
東伯郡「転法輪寺」のポイント
転法輪寺におる。
— ぐっきー佐藤 (@guckyguck) 2017年5月4日
写真は山門のおふじ猫 pic.twitter.com/vXe360CPsL
転法輪寺に見られる猫の彫刻は、和尚さんがかつてのおふじを懐かしんで作ったものだと言われています。実際のところは不明ですが、それでも猫の彫刻をあしらったお寺は少ないですから、貴重です。
猫スポットかというと判断が難しいところでありますが、伯耆(ほうき=鳥取県西部)三十三観音霊場の25番札所にもなっている由緒正しいお寺です。